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2005-12-08

ショウジョノユメ

タルトタタン

「タルトタタン」・・・ ★★

ルコント

ルコントというお店の存在をはじめて知ったのは、私が高校生の時だった。
敬愛する岡崎京子の『pink』という作品の台詞で出てきたのだ。
主人公(ワニを飼うOL兼ホテトル嬢)の所へ遊びに行く為に、腹違いの妹(小学生)がルコントのケーキを手土産に真夜中タクシーで駆けつける場面がある。
そのシチュエーションが印象的で、いつかワニを飼うこととルコントのケーキを食べること、を当面の目標にしていた16才。

時々ショーケースを覗くことはあったが、買うのは今回が初めて。
本場フランス菓子を日本に普及させたアンドレ・ルコント氏の想いを汲み、伝統的なケーキが並んでいる。
洗練とは対極のそのクラシカルさ故、憧れている割には今まで買うのを躊躇っていたのだ。
その雰囲気にふさわしく、深い色合いに魅せられたのがこの「タルトタタン」。

酸味のある林檎は、ジャムのようにとろける直前まで煮込まれたものと、適度な歯応えを残したもの。
2種類の食感があるから、どこから食べてもどこまで食べても新鮮な感じ。
キャラメルの苦さも、見た目通りかなり強い。
なかでも表面は厚くなっており、まるで琥珀のようで本当に綺麗。
音をたてて割れる琥珀は、期待を裏切らず苦味が効いている。
その琥珀を少し残して最後のお楽しみとして食べたら・・・うっとり。
キャラメリゼ好きの方は是非お試しあれ。

土台はパイ生地だが、敷かれている部分は層が少なく周りは逆に厚い。
メインがこれだけ美味しいので、あえてパイを薄くしているのだろうか?
その薄さのせいかサクサク感がなく、林檎と一体になっていたのが残念。
厚い部分はザックリと焼き上げられていて、トロトロになった林檎と相性がいい。

こんなに美味しいものがルコントにあるなんて!
『pink』では、家に持ちこんだ仕事で追われているのに、ルコントのケーキがお土産だとわかった途端妹が来るのを楽しみに待っている。
わかるなー。
大分時間はかかってしまったけれど、ようやく目標達成したよ。
(因みにワニを飼う夢は今は無い。当たり前だ)

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by ゆう

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